ADV160,PCX160用、ドクタープーリーでの変速回転数と高速域での変速状況の比較
ドクタープーリー15.5gにして高速道路を走った時に、予想以上に回転数が低く抑えられていた印象があったので…
せっかくOBD2接続してデータ見れるようにしてあるのでアプリからCSV形式で出力
各ローラーでの変速回転数を見て比較して表にまとめてみました
あとはドクタープーリーでの落とし込み量もちゃんと小数点以下まで測れるノギスで計測
PCX125、PCX160でもドクタープーリー装着ならまぁほぼ同じような感じの変速になっていくと思います
先に結論だけ書いてしまいますが
恐らく人によってはデータを見るだけで相当魅力的に見えて思わず注文してしまうでしょう…w
とまぁハードルを上げていますが、それくらい自分にとっては結構な違いのある結果になったという事です
目次
ドクタープーリー装着での落とし込み量
以前別の記事でも書きましたが(確かJF81のPCX125)、ドクタープーリーを装着すると落とし込み量が増えます
シムワッシャーを足した感じです
このような形のウエイトローラーで一番小さいところと一番大きいところで結構な差があります
このローラーが転がるのではなくスライドしてランププレートを押し上げる
変速が進むと当たり面が変わっていく、というイメージだと思います
純正ウエイトローラーは20φ×15㎜サイズなので結構な違いだと思います
外径が小さくなる事でランププレートの落とし込みが増える → 加速アップ
外径が大きくなる事で最後の押し出し量が増える → 最高速アップ
っていう感じです
で、とりあえずどれくらいの違いがあるかどうかはプーリーボスの突き出し量を計測してみました
純正:14.77㎜
ドクタープーリー:14.96㎜
って事で、ほぼ0.2㎜突き出し量が変わっています
0.2㎜のシムワッシャー追加の効果、という前回の予想は当たっていました
これのおかげで出だしの加速の軽さに貢献してくれています
シムワッシャー追加でセッティングを出す場合、ドクタープーリー使用時は最初からシムワッシャー0.2㎜入っているものだと思って厚みを考えた方が良いです
シムワッシャーでの調整
強化ピンボスが49㎜、付属のワッシャーは0.5㎜が3枚で50.5㎜
試しにアドプロのジュラルミンピンボスに1㎜×2、0.3㎜×1枚を入れてみました
PCX、JK05で使用していたもので長さは49㎜になります
ADV用は品番が違うけど商品自体に違いは多分無いと思う
シムワッシャーは0.3㎜と0.5㎜があります
サイズはφ15の外径24㎜が適合します
ボスワッシャーという名前ではなくスペーサーシムという名称で売られているので探すときには注意
一応1㎜もあるのですが、計測したらちょい厚みが減って0.95㎜でした
こちらは特殊ワッシャーという名称
強化ピンボスが49㎜で純正のプーリーボスが50.7㎜だったので2㎜追加したかったものの、0.5㎜を4枚入れるのはちょっと嫌だったのでこちらを2枚入れる事にしました
1/3くらいまで軽量化出来るのでレスポンスと吹けが良くなります
JF81で使ってから気に入ってJK05にも使って今回ADV160にも使いました
上から
1、純正
2、アドプロ+1.0㎜×2枚
3、アドプロ+1.0㎜×2枚、0.3㎜×1枚
ドクタープーリーに変更しているのでこれに+0.2㎜になります
なので純正と比較して実質何㎜長くなっているかというと
1,純正 : 50.72㎜
2,50.92㎜+0.2㎜で51.12㎜ : +0.4㎜
3,51.19㎜+0.2㎜で51.39㎜ : +0.67㎜
という事になります
3番の組み合わせでちょっと走ってみたのですが…
こんな感じで、加速初期にオーバーシュートして回転数が上がりすぎるようになりました
落とし込みが多すぎるんでしょうね
とは言えそれほど極端な回転数変化ではないので気にしない場合には気にしなくて良いレベルではあります
(ベルトが消耗して細くなってきたら気を付けた方が良いですが)
ただロスしてる感じが嫌だったので元の2番に戻しました
ドクタープーリーの落とし込みも入れて+0.4㎜です
純正のプーリーボスにワッシャーを追加するとしたら0.5㎜までが良いと思います(ドクタープーリー併用時は0.3mm)
0.5㎜でも結構変わりますので十分だと思います
クラッチスプリングを強化したらこれでも良いとは思いますが、低速域での扱いづらさが出てしまうのでクラッチ周りはなるべく純正でいくつもりです
ドクタープーリー使用時の回転数
長々と書いてきましたが、結果貼ります
OBD2接続してデータを記録
それをCSVにしてPCに転送、Excelで必要な部分だけ取り出してグラフ化して比較しました
OBD2でのデータなので回転数も速度も正確です
使用アプリはCar Scanner Proです
グラフから明らかに分かるのは、純正ローラーだと75km/hで変速終了、その後回転数と速度が一緒に伸びていく感じになっています
84km/hでドクタープーリー17gの回転数を上回る
86km/hでドクタープーリー15.5gの回転数を上回る
75km/hまでなら一番回転数も低いので、街乗りメインならこれが一番燃費も良好でしょうし扱いやすいでしょう
ドクタープーリーの方は75km/hを過ぎても一気に回転数が上がってくる事が無い
じわじわとなだらかに回転数が上がっていく感じなので、高速域での巡行ではこちらのが圧倒的に楽で燃費も向上するでしょうね
15.5gと17gでの回転数の差は大体120rpmほどです
最高速を出すことはほぼ無いので15.5gでも良いかな、と
あとドクタープーリーにすると中速域の力強さが一番感じます
もちろん出だしも落とし込み増えて良好になるのですが、それよりやはり中速域が気持ち良い
85~90km/hくらいで巡航するとしたら純正よりもドクタープーリー15.5、17gのが燃費は上でしょう
丸形プーリーとドクタープーリーでのセッティング
丸形ローラーだと変速終了後にグワっと回転数と速度が比例して上がっていきます
こういう特性のが好きな方には丸形ローラーのが合っているかと思います
ローラー軽量化で変速終了を早めて、抜けの良いマフラーで高回転を使っていく
こういった走り、特性にしたいのなら丸形ローラーのが合っているかと思います
あとはクラッチも強化したい場合にはドクタープーリーより変化量が大きい気がします
もちろん使用する車種、プーリーの種類等によってある程度違いは出るかと思いますが…
ドクタープーリーの方は、やはり回転数が抑えられながらも加速アップと最高速の伸びが望める点が一番だと思います
アプリで加速テストが出来るので一応やってみましたが、ドクタープーリー17gの方が60km/h到達は0.2秒ほど速くなっていました
あとはこの変速の仕方を見る限り、高速での巡行は相当快適になるかと思います
再加速や追い越し時には一気にグワっと回転数が上がる丸形ローラーのが速いかもしれませんが、明らかに巡行回転数が下げられます
今回は17gと15.5gでこういう結果でしたが、純正と同じ19gにしたら更に巡行回転数も下げられるでしょう
特性的にはのんびりツーリングが似合いそうな特性ですが、街乗りでは中速域の力強さも感じて結構楽しく乗れて十分に速いです
街乗りくらいだとそこまで劇的な違いはありませんが、高速だと結構な特性の違いが分かりました
高速道路に乗れて堂々と100㎞/hまで出せてデータ取れるので助かりますw
そのうち出す機会があったら最高速がどうなるかとか見てみようと思います
新東名の120km/h区間とかかな
ちなみにドクタープーリーは耐久性もかなりあるのでその点も利点かと
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