ADV160のクラッチ一式をPCX用の軽量強化クラッチに交換

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ADV160

SCRKからADV160用として出ているのは知ってますし、評判も良いので気にはなっていたのですがプーリーと合わせて買うと2つで4万円弱
さすがにそこまでは出せないもので、クラッチ周りだけ交換しました
どうせ交換するならプーリーもクラッチも同じメーカーで揃えてみたかったので今回は断念
ちなみにこれです↓

まぁ今回クラッチ一式を買い、他にはドクタープーリー数種類とセンタースプリングやらも買ったのを考えたらむしろこれを買いそろえた方が安かった…という事にはなりますけども…
そこはセッティングを模索して楽しめたからヨシ、という事で…

クラッチ交換に至った経緯

PCX125のJF81に乗っていた時に、ウエイトローラーで大まかなセッティングを出した後
クラッチ側で自分の好みに近づけていく、というのが効果的に感じていました
純正の駆動系は本当に良いバランスなので、無難で効果を感じやすいのはクラッチ側だと思います

JF81ではクラッチのジャダーが持病で、その対策としてクラッチ周りを交換していたのですが…
新型、JK05やPCX160、ADV160なんかではクラッチアウターが重くなってジャダーもほとんど出なくなったみたいです
中古で出回っている安いJF81とかそれより前のアウターに交換してもお手軽軽量アウター化は出来ますが、ジャダーがね…

あと自分のADV160は元々のクラッチシューが一部欠けていたり、当たり面がイマイチだったり…
その辺も気になってどうせなら一式変えようって事になりました

↑なんか元々一部欠けてました
別に常に接触する面でもないし…
それで今のところ特に異常は無いのですが何かちょっと嫌だったので…w
削れて来たら引っかかってシューが剥がれたりとか、この品質だと無くも無い…

あとは一度表面を均してから戻してちょっと走行
んで、当たり面を見てみたけど

なかなかキレイに当たり面が出ない
気にし過ぎかもしれませんが、シューの一部も欠けてるし何か嫌だし、って納得させて交換へと

アウターだけ交換しても効果は感じられますが、食いつきを良くするために攻撃性が高い物も多いのでクラッチ側も交換するのが無難かと思います

PCX用が選べるので選び放題
個人的に好きだったアドバンスプロを選ぼうとしたのですが、どうやら閉業してしまったみたいで…

今回はあまり軽くし過ぎず、値段も高くない物
って事で選んだのはKN企画のKAISOKUシリーズの軽量強化クラッチとクラッチアウターにしました

KN企画軽量強化クラッチ+アウタークラッチ KAISOKU

リンクを見てもらえば分かるかと思いますが、適合はJF28~となっています
なのでADV160でもPCXパーツはほぼ全部流用可能かと思います

中古で出回っている数も多いですし、社外新品もお手頃価格が多いです
そこらへんで遊ぶのもまた楽しいかと

今回選んだ基準は
・値段がそこまで高くない
・重量が軽すぎる物は避ける

という点
とは言えクラッチアウターは元々のが重量化されていたのでどうしても結構な軽量化にはなってしまうんですけどね

このクラッチは4950円

クラッチアウターは6000円ほど

軽量強化クラッチとクラッチアウター合わせて1万円ほどです
消耗品交換ついでに変えてしまうのも良いと思います
下の方で書きますが、クラッチスプリングの入れ替えで純正同等のミートタイミングにも出来ますので

重量の比較

軽量強化という事で、とりあえず重量測定

純正クラッチ:1024.3g
KAISOKU  :937.5g

-86.8g

純正アウター:880.4g
KAISOKU  :698.6g
-181.8g

純正KN企画重量差
クラッチ本体1024.3g937.5g-86.8g
クラッチアウター880.4g698.6g-181.8g
合計1904.7g1636.1g-268.6g

交換方法

交換に必須なのはクラッチナットを外す39㎜のクラッチナットレンチ
あとはアウターを外すのにシザースホルダーですね
これらは両方買いそろえても3000円くらいで駆動系メンテ全部出来るようになるので持っておいて損は無しです

↓2300円くらいで買ったのに今Amazon見たら900円くらいになってた…
(2025年11月現在)

1/2サイズのレンチやスピンナハンドルなんかが手元になくて今後使う予定も無い方は普通のレンチ型のが良いと思います

とは言えこれ1本あると巨大なトルクが掛かっている部分の作業には最強なので一本あって損は無いと思います
1200円くらい

前にTMAXの駆動系イジった時は締付トルクがめっちゃ強力だったのでスピンナハンドルにソケット付けて、上に立って体重掛けて緩めてましたから…
160Nmくらいのトルクでした
PCXやADVは59Nmです)

使い方としてはこれをはめてクラッチを手に持って地面に叩きつける
本当ならハンマーとかで横から叩いた方が良いのでしょうが、固定が難しくて…

自分は以前購入した激安品を加工して使っていますが…
ストレート社の物が大して値段も変わらず買えるのでこちらのが絶対に良いです
1500円くらいですから…
今のやつはピンを削って加工したりボルトナットを入れられるようにして対応したりしています
そこまでやったのでせっかくだから使いたくて使ってるだけですw

これらでバラしたら後は元に戻すだけ
アウターの交換だけならシザースホルダーだけでイケます

自分のは何も調整せずポン付けでクラッチシューもアウターも当たり面や位置は問題無かったですが、何社か別の物を組み合わせて使う場合にはクラッチのオフセットワッシャーなんかも必要になるかもしれません
そこらへんは交換後はちょこちょこ確認してちゃんと当たっているかを見て調整が必要かの判断をしてからで良いと思います

クラッチスプリングの入れ替え

今回は以前付けていたKITACOの強化クラッチスプリングに入れ替えました
が、これを付けてちょうど純正と同じミートタイミングになりました


純正のスプリングにしたらもっとミートが早くて切れるのも遅くなりそうです
市街地走行のストップ&ゴーには楽かもしれませんが…
クラッチは当たる回数も増えて消耗が少し早くなるかもしれないです

低速で繋がったり切れたりを繰り返すよりも、強化クラッチスプリングでガツンと繋がった方が消耗は少ないでしょうから

クラッチのミートタイミング
純正クラッチ
純正3400rpm
KITACO:3900rpm
NCY:4200rpm

KN企画クラッチ
付属スプリング:4600rpm
KITACO3400rpm

ってな感じです
そのままポン付けしたら大体+1500rpmほどミートが上がります
KITACOスプリングにしたら純正と同じタイミング
まぁあれは純正のクラッチに付けるのが前提ですから
クラッチスプリングをこの純正と+1500rpmの間で調整するとしたらNCYの1000rpmあたりを付けて様子見、って感じでしょうか

現状この強化クラッチ+アウターでミートタイミングは純正同等という仕様が気に入っているのでそのうち試すかどうか…

赤いのが付属のスプリング、隣がKITACOの強化スプリングです
付属のはまぁ硬くて外すのに苦労しました
結局引っ張って外すのは諦めて、隙間にタイヤレバーを入れてクラッチ毎上に引き抜いて外しました
時間はかかりましたが、以前無理やり外そうとしてスプリングをダメにしてますからw

奥に見えるEクリップを外したらこの黒いシューの部分だけを上に抜いていきます
それが手間はかかるけど一番無難な方法かと
硬いスプリングを付ける時にも先にスプリングを付けておいてからクラッチシューを戻す、という方が結果的に楽に付けられるかと思います
ある程度の硬さまでは先端の細いドライバーや千枚通しでテコの原理を使ってスコンと付けられますけども

ただ付属のEリングはちょっと品質が微妙だったのでそこだけ純正部品取り寄せてそれに交換した方が良いかも、とは感じました
あるいは純正から移植でも良いと思います
広がりすぎると本来の役割は得られないのでそこは補正しつつ

ちゃんと奥まで入っていないとEクリップもしっかりハマらないので、ウエスを当てがってハンマーとかでコツコツ叩きながら奥まで入れるのを忘れずに
しっかりハマっていない、向きが逆だと遠心力で飛んでいきます

KITACOスプリングはそこまで硬くなかったので普通にネジザウルスで掴んで引っかけました

次試すとしたらこのNCYの1000rpmあたりを入れてみようかと思っています
もう少しミートを高めたくなったら考えます

ウエイトローラーの調整次第では4600rpmでミートして8500rpmで変速していく、という仕様にも出来たのでベリアルマフラーみたいな高回転でパワーの出てくるマフラーにはこういうなかなか痛快で楽しいカッ飛び仕様もイケると思います

純正マフラーやヨシムラ、BEAMSとかモリワキあたりにはこのKITACOスプリングに入れ替えての純正同等タイミングくらいがちょうど良いと思います

取付完了

横から見てもシューがはみ出たりしていない
しばらく走行後に当たり面を見ても大丈夫そうでした

本締め

50Nmで締め付けました
(一応規定値は49Nm)

クラッチナットに関しては最初に印を付けておいてそこまで締め付ける、という方法でも良いと思います
一応こちらもトルクレンチで締め付けましたが、それで印付けておいたのでそれからはその印のところまで締める、って事にしてます
クラッチナットの締付トルクは54Nm

交換後のインプレ

最初のうちは当たり面の確認や、変に削れていないかを確認するのに定期的にチェックしてました
街乗りで50㎞くらい急加速を避けて乗っていたら大分当たりも付いてきました
馴染むまでは純正より硬質な振動が出たりもしましたが、現在交換後200㎞走行でそういった感じも少なくなりました

馴染んだ後もやはり硬質な感覚はありますが、これはPCXでも同様に硬めのシューに食いつきの良いアウターが接触しているので出て当然かな、と
純正のシューとアウターの組み合わせの時より当たり面がしっかり出るまでが早かったです
硬質とは言え、ジャダーとは違う感覚なのでそこまで気にならないと思います

あとは見えないですけど、カスタム感は出るのでそこは気に入ってますw

派手なシューにアウターも良いですが、白と黒という組み合わせもカッコ良いかと

初期の当たりが出た後にスプリングを上で書いているKITACOスプリングに変えたので、走行インプレはKITACOスプリングでの感想になります

出だし~中回転域

食いつきの良さを感じながらドドドっと加速するのが心地良いです
あとはもちろん268gも軽くなればレスポンスと回転上昇の速さも感じます
ちゃんとタイム計測はしていませんが、純正より確実に気持ち良い感覚なのでそれだけでも満足

元々付いていたスプリングにドクタープーリー11gだと本当に高回転仕様でガンガン回して走れます
まぁヨシムラマフラーだとその組み合わせは恩恵も少なく微妙でしたけどね…

17g、15.5gあたりが本当にちょうど良い感じです
当初めちゃくちゃ微妙で遅くなった13.5gとの組み合わせも大分和らいでいました
プーリーとクラッチの色々なバランス次第でこうも感じ方が変わってくるのもまた面白いですね

出だしの加速も十分で、トルク感を感じながら加速してくれます
街乗りも楽しくなりました

中~高回転域

軽量になったのと、食いつきが良くなったからか回転上昇は明らかに速いです
減速からの再加速、パーシャルからの加速
変速回転数は変わらないけどそこに至るまでがレスポンス良くて理想通りです
高速道路は未装甲なのでその点は未知数ではありますが…

PCX125、JF81で軽量強化クラッチとアウターの組み合わせでメーターに111とかいう数字が表示されていたのでそこまで気にしなくて大丈夫だと思います

特に高回転でも軽量クラッチにしたデメリットは今のところ感じていません

一番気持ち良いのがやっぱり巡行状態からの加速ですかね
レスポンスの良さと食いつきの良さによるトルク感
ここらへんが一番感じられます

パワーが上がるわけではなく、パワーロスが減った
というのが正しいと思います

総評

とりあえずウエイトローラーでのセッティングがほぼ決まったら次はクラッチがオススメです
・クラッチスプリングで好みのミートタイミングにする
・センタースプリングを硬めにして変速タイミングや変速の速度を自分好みにする
・今回のように一式交換してしまう

とは言えウエイトローラーと同様、クラッチ周りのセッティングも完全に個人の好みになるのでこれまた正解は無いです

ポン付けで確実に速くなる、というよりは…
加速感、ミートタイミング、変速回転数やそこに至るまでのフィーリング
そこらを自分の好みに近づけるのが目的だと思います

自分は今のセッティングで非常に楽しく乗れているので大満足しています
街乗りしていても心地良くて必要十分な加速がありますから
加速重視セッティングの時のが速かったですが、今のが楽しく乗れます

2st50㏄スクーターだと出だしから一気にパワーバンドに入れてやると大化けしてましたけど、それとは違います
PCXやADVなんかだとトルクは十分にあるのであとは本当に好みの世界になります

乗っていて楽しい
これが一番のその人にとっての正解のセッティングだと思います

PCX用が使えるので選択肢は物凄く多くありますし…
相性も好みもまぁとにかく色々とあります
1つずつ試してみて少しずつ自分の好みに近づけていくのが楽しいですし、近道だと思います

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